12.キーボード
キーボードはMZ-2000のものをそのまま使用できるように改造しました。
その理由は、第一に外観をそのまま残すという趣旨で制作したこと、そして、 ALPS製メカニカルスイッチを使用した非常に作りのいいキーボードをそのまま使用したいと考えたことです。
MZ-2000のキーボードはASCII準拠配列なので、2,3のキーを除いて記号の位置も含めて日本語キーボードの配列と同じです。それはバッチリなのですが、問題はキーの数が92と少ないことでした。要するにAT/PCキーボードの全部のキーを割り当てることが出来ないわけです。
そこで、苦肉の策として自分の使用頻度の高いキーから割り当てて、割り当てきれなかったものは無いものとしました。
MZ-2000のコントロールキーは
(1)GRAPH (2)CAPS (3)SHIFT (4)TAP (5)CR (6)DEL/INS (7)HOME/CLR (8)BREAK (9)カナ です。
そこで、それぞれに
(1)TAB (2)CTRL (3)SHIFT (4)ALT (5)RETURN (6)DEL (7)ESC (8)BackSpace (9)半/全 を割り当てました。
また、テンキーの「+」と「-」にそれぞれ「PgUp」「PgDn」を割り当てました。
次にファンクションキーはMZ-2000ではF1~F10の10個しかないため、F11とF12は割り当てられませんでした。
私はもともと英語キーボードを使用しているので、これで問題なく日本語入力もできています。
MZ-2000のキーボード(表)
MZ-2000のキーボード(裏)
キー配列
改造の手順ですが、まず日本語キーボードを分解して、メンブレンスイッチのパターンフィルムとエンコード基盤を取り出します。
次に、フィルムのパターンを追いかけてマトリクスを調べて表にします。
そして、MZ-2000のキーボードの配線をすべてカッターでパターンカットし、ラッピングワイヤーで調べたパターン通りに半田付けしていきます。
エンコード基盤はMZ-2000キーボードにネジ止めしてくっつけます。
エンコード基盤上には、
NumLock,CapsLock,ScrollLockのLEDが付いていますが、今回は前に書いたコントロールキーしか割り当てていないため、不必要になりました。
すべての配線が終わったら、PCに接続してすべてのキーが動作することを確認した後、
配線したラッピングワイヤーが浮いて取れないようにホットボンドで固定しました。
あとは、キーボードケーブルを短く加工して修了です。
分解して使用したPS/2日本語キーボード
フィルムパターン
すべてのキーをパターンカット
マトリクス通りにラッピングワイヤーで配線
左上についているのがエンコード基盤